カフェ改築ものがたり その1
2002年3月20日。いよいよ母屋の改築が始まりました。あまりに冬場が寒かったので(7年前に引っ越してきた時に内壁を落とした事&しきりの壁を壊してしまったのがよくなかったのかも)、断熱材をいれてみよう、という軽い気持ちでした。戦後開拓の方たちが建てた思いがこもった家なので、いじくるのは最低限に、お値段も最低限で・・・。ところが蓋をあけてみると、やはり改築はやることが多く、びっくりの連続。”4部屋とトイレをつぶしてワンルームに”というコンセプトは、大工泣かせだったよう。2日目で、鉄骨と波板の外装のみで建っている状況で、もう何も〜ない〜春♪になってしまいました。
材料は、かなり拘りました。床は三重県の檜、壁は天竜の杉ですが、「なるべく近いところの国産材」ははずせませんでした。断熱材は、鹿児島の協同組合ケトラファイブという所でつくっている「竹炭」のボード。これは湿気に強く、電磁波もぱくぱく食べてくれるというので、床、壁、天井とすべてに入れることに。床下の埋炭も考えていたのですが、すでに床は出来てしまっているので、150キロの置炭にしました。ペンキも身体にいいものをということで、赤ちゃんがいても大丈夫なものを注文しています。すべて身体に悪いものより3倍から20倍ほど高価なのですが、でも、ペアガラスのサッシは、ちょっと妥協しました。木枠のペアを望んでいましたが、5枚分(枠が合成樹脂のもの)が1枚(木製サッシ)の値段と一緒だったので・・・・泣く泣く。いつかどこかで必ず木製をとたくらんでいます。
さて、ここから完成までの状況は、膨大な量があるので、ちぎってちぎって羅列してみました!
改築工事6日目。床の下地が張れました。で、外壁も張り替えようと決心!だって鉄の部分を溶断してもらったら、外壁だった浪板がなくなってきちゃったんだもん。「壊して一から作ったほうが、早くて簡単で安かった」のです。許してね、大工の藤間光司さん。ひたすらお詫びの毎日。しかもここのところ寒さが戻ってきて、この朝霧はどえらく寒い。耳がちぎれるうううう〜〜〜と言いながら、大工さん、鍛冶屋さん、水道屋さん、電気屋さん、社員、そしてお手伝いにきてくれた友達が、作業をやってくださってます。
改築9日目。今日も土砂降り。まだ外壁の板が張れていないので、出来た床下地がびしょびしょになってしまった。強風、暴風雨、極寒だー。それにしても忙しい! 思いつきで進んでいるので、材料などの手配がてんこもり。たとえば昨日は、外壁のペンキの色と種類を決めて、水回り、ガレージ建築の相談。今日は、台所のデザインを考えて、トイレの位置と風呂場を決定して、ドアを決めて、開口部を建具屋さんに頼む相談をして、ガレージ扉を発注して、部屋と台所の行き来をどうするか考えて、明日の助っ人さんたちの食事メニューを決めて、今日の昼飯作って・・・・。なんて感じです。これをエッセイの仕事の合間にやってると言いたいのですが、実は全然書けていない。今日こそ締め切りなのでやらねば! 業者さんとの電話は一日30〜50本。なんだか現場監督みたいで楽しいな。やっぱり作り物はいいですね。
風が吹こうが寒かろうが、作業は続けられます。3月28日は、雨こそなかったものの、極寒なんていうものではなく、おんもに出たくないような、一日でした。
今日31日は特にとても平らな気分。29日の土砂降りで途方に暮れつつも、きっときっといいことが・・・と思って信じて、そして30日の土曜日
、やっとお日様が微笑んでくれたからでしょう。迷路をとぼとぼと歩いていた昨夜までの気持ちがどこかへ吹っ飛んで、羽根が生えてきたようです。ああ、生きててよかった。大げさでなく、本当にそう思いました。いつもそうですが、「何でこうなのかしら」「もう解決策はないんじゃないかしら」と思ってからが、急展開するんですよね。昨日は大きな山場でした。どう考えても人数が足りなかったので、助っ人コールを発し、沢山の方が来てくださいました。そのお陰で、どないしょうと思うほどやることがあったものの、かなりの部分が片づきました。みなさん有り難うございました!
つづき
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