vol.74 2002年10月2日

 ハイパー乾燥機登場!


 9月23日、稲刈り翌日は籾(もみ)摺り(稲の皮=籾をと取り除いて玄米にする作業)の日です。前日より籾を米山さんちへ持ち込み、朝から乾燥機にかけてもらってます。
 そしてこの米さんちの乾燥機が、ものスッゴイ偉いんです。”遠赤外線乾燥機”と言って、燃料は灯油なれども、遠赤外線の力で米を乾燥させるため自然乾燥にすごく近い。だから米の美味しさがアップ。しかも熱効率がいいので灯油や電力の消費量も少なく、省エネ、低コスト、つまり「地球に優しい」乾燥機!! きゃあ〜、こんな乾燥機にかけてもらえるとは、なんて幸せざんしょ。これは今年より米山さんが購入、自分ちだけでなく、よそんちの乾燥や籾摺りを仕事として請け負っているそうです。
「去年までのが小さかったのもあるけど、以前の一日の量が2時間で終わるね。だから 一日9石くらいだったのが、今じゃ21石は乾燥できる。それにコンピューター制御だから(制御データが内蔵されたメモリーカード装備)、細かく火がついたり消えたりは勿論、米の水分にムラが出ないように調質乾燥もするし、設定した水分になると自動に停止するし。昔と比べるとすっげー楽だよ♪」とレイコの師匠である米山さんもお気に入りの様子。
 稲刈り直後の米の水分含有率は、大体22〜23%、稲が立って天気が良ければ18%くらいだそうです。逆に倒れたり雨が降っているのを刈ると29%なんてものあるそうです。”ありが稲”は23.4%とまあまあ平均的、ホッ。そして、これを14.5%に乾燥してもらいます。
 さて約束の9時に米山さんちに行くと、ぴったり14.5%を指して乾燥機が止まっていした。ブラボ〜♪ これからいよいよ脱穀です。スイッチオンとともに籾摺り機が動き出し、乾燥機から籾が流れていきます。そして、あれよあれよという間に玄米になって出てきました! 籾殻が取り除かれた“ありが稲”をすぐに手に取り、見つめる一同。どうだろ? いいかな?「うん、いいんじゃないか」の米山さんの声に、レイコとまさみっちゃんはホッ&にっこり。
 出来上がりにホッとした次は、収穫量が気になります。30kg袋に詰めながらドキドキしてきます。29袋にさしかかった時に乾燥機からの米が終わりそうになりました。ああ、これで終わりか。「いや、まだまだあるよ」と米山さん。機械のあちこちを開けてあちこちに溜まっている籾を出していきます。お米が大切にされていて嬉しいです(人んちの米と混ぜない意味もあるのですが)。そうして結局31袋、900kg強の収穫となりました。出来高としては昨年並みと言えるでしょう。あー、よかった。またもホッ&ニッコリです。
 米はさっそくお米の貯蔵庫に入れられ、籾殻はさっそく田んぼに撒かれました。次はオリジナル袋の出来上がりを待って出荷です。ひとつ終わったらすぐに次へ。楽農の楽しみは尽きませんね!?

              by いそうろう  真理子


これがハイパーミラクルスペシャルな?乾燥機。正式名称は「穀物遠赤外線乾燥機 MAXFシリーズ」です。米さんの正式名称は「米山利和」。 左の大きな銀色が乾燥機、ここから右の青い籾摺り機へと移動します。 この1俵(60kg)は来年のための種籾。広げて天日干ししてから保存ね。
籾の具合をまじまじ見てしまうレイコとまさみっちゃん。「ああ、今年もできたなあ」 玄人ならこの時点で米の善し悪しが分かる? 玄米になって出てくる瞬間、緊張してみてしまう2人。

乾燥機から出てきた籾が最初にふるいにかけられる所。籾だけで中身が入っていない物や小さい物が左の青いバケツに入ります。
奥様の巴さんから教えを受けるレイコ。米だけでなく様々なことを教えてくれます。 ほら、きれいでしょ♪ 籾が取り除かれ”ありが稲”の完成です。早く、食べたい!

籾殻はせっせと田んぼに運ばれて、せっせとミスバイク(つんちゃん、かおじ、ナオ・・・・・みんなバイク乗りの女性です)がまき散らします。

かおじの籾撒きファッション。靴下はズボンの上ってのがポイントね。

約半年の実りが、我が家のお米の貯蔵庫に収納。ようやくホッとした田んぼ部長と畑部長。
その日の夜に早速、新米をいただきます。新米ということを忘れていて水加減が多かったけど、しっかりと味がある甘い米でしたよ。みんな、待っててねー。あ、注文まだうけつけてますよん(少しだけど)。
 

次へ(2002年10月8日)


Copyright 2001 Fairy Tale, Inc. All rights reserved.