2006年6月29日

■冨士の手筒花火

 手筒花火を初めて知ったのは、ある教育小冊子の表紙でした。凄まじい勢いで飛び出す花火の筒を持つ男衆。「うわー、気持ちよさそう」・・・と素直に感動。初めて実演を見たのは、先一昨年の夏、近くの白糸の文珠様で行われた文珠祭典奉納手筒花火でした。雨の中、駿州白糸原手筒花火保存会の男衆はひたすら格好良く、「わー、私も揚げてみたいなー」。そして昨年末、地元で酪農家を営む保存会会員の中島氏より誘いの言葉を受け、気が付いたら二つ返事をしていました。足にはギプスがつくていたけれど、♪なんとかなるだろう〜〜〜〜♪と燃えちゃった私。

 4月初めに行われた顔合わせの定例会には、白糸の滝の原地区の面々が集まっていました。総勢20名ほどで、私のようにちょっと離れた住人も少しいらっしゃっるとのことで「ほっ」。7月の富士山のお山開きと8月の文珠様の2回のために、これからほとんどの土日を費やして創り上げるというこの手筒花火、やはり想像以上に大変そうではある(当たり前か)。でも実は、何より驚いたのは煙草でした。フェアリーテールも室内は禁煙だけれど、ここ最近の時世の流れと相反して(?)ほとんどの方が吸っているので、集会所の中はむんむんなのである! こんな状況はン十年ぶりだし、苦しいぞ〜〜っ。元アレルギーなので、煙には弱い私だけれど、でもだからこそ「この人たちがどんな世界を繰り広げるのか見てみたいなあ」とむしろ興味津々に。やはりB型でした。

 そして、めでたく体験会員ということで、都合のよかった7月1日(土曜日)の夜、かの浅間大社の広場で揚げる「冨士開山奉納手筒花火」に参加させて戴くことになりました。とはいえ、のべ1000時間にも渡って行われる作業にはま〜〜〜〜ったく行けませんでした。ごめんなさい! でも、それではいくらなんでも何でしょ!!という訳で、押し迫った6月18日の日曜日、カフェはマリコさん最後の日ではありましたが、やっとこさ駆けつけることが出来ました♪ するとそこでは・・・・。


1998年から始まったという駿州白糸原手筒花火保存会。300年の歴史を持つ「遠州新居煙火みのわ」から技術を伝えてもらったことなども出ています。花火好きの方は是非見てねー! http://www2.odn.ne.jp/siraito-toubou/tedutuhanabi

※7月1日、ミス富士山コンテストが終わった後、20時頃から開始します。お近くの方はぜ〜〜〜ったいに見にきてくださ〜い! 燃えましょう♪

白糸の滝から車で2分。霧雨に包まれた文珠様の境内に集まる十数人の会員たち。 ずら〜〜り並んだ手筒(火薬なし)の前で、細かい作業が行われていました。 佐野英雄保存会会長もちょきちょきと、小さな手筒の縄のヒゲを切っていました。


小さな飾り手筒は、当日御祝儀くれた人へのお返しのものだそう。凄くカワイイ。



竹筒の芯に畳み表をぐるぐる巻いてベースの完成(こも巻き)。これに縄を巻きます。

手前のオリジナル縄巻き機で縄を巻いていくんだって。これは見られなかった。残念!

春に近くの林で伐採した竹で芯を作ります(竹の寸法切り)。これはでかいぞっ。



これもオリジナル。こも巻き機械の向こうにいる青年は、朝霧の酪農家の宮島わたる君。

火口の穴開け。このあと強度を出す為に、なんと10枚の和紙を重ねて貼りまーす。



「あら、かっこいい」。隅っこに置いてあった道具入れ? 思わず欲しくなる。


和紙の上に新聞紙を丸めてテープで押さえる。開けるのは本番の着火の時です。
会長が支える一番大きな手筒は、櫓に据える大筒で、持って揚げません(当たり前か)。
つづき
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