2003年9月26日 ■ 晩夏富士

 フェアリーテールの標高は920メートル。それだけでも「随分と標高の高いところだな」という印象がありますが、目の前にはもっともっと高い、3776メートルの富士山がそびえ立っています。雲で隠れない限り毎日のように見えるのですが、決して飽きることがありません。生まれたときから見ている人の中には「毎日見てるからね。もう意識して見ないね」と言う人もいます。が、それでも「今日はきれいだね〜」という時があります。そんな時に富士在住1年生が富士山を見ると「うわっ」のひとことだけで、あとは言葉になりません。「息をのむほど美しい」とは、まさにそのことです。
 春夏秋冬、朝昼晩、移り変わる季節や時をその身にうつして七変化。富士山自身は全くの不動なのに・・・・・・。

(不動故にその身がぶくぶくと七変化している いすわりまりこ)

9月14日の朝日。今年の夏は雨ばかりで、なかなか朝日が見られませんでした。しかし、9月に入ってからはほぼいい天気。普通は「初秋」と表現すべきでしょうが、体感的には「晩夏」でした。 9月5日の夕陽。山肌が赤く染まり、まるで目の前に迫ってくるかのような「赤富士」。お隣(800メートル離れているけど)の宮島のおばあちゃんも「ありゃ、今日は綺麗だね〜」と見とれていました。 9月11日、朝5時20分。農業小屋の外から「まりちゃーん。うぎゃー」とレイコの叫び声がします。「なんスか?」(心の中の正確なセリフは『なんスか? 朝っぱらから』)と外に出てみると。「!!!!」

息をのむ朝焼けです。雲だけでも絵になりますが、そこに漆黒の富士山があると、さらに美しい絵になります。5時23分。

日が昇ってくると、少しずつ色が薄くなってきます。それを惜しむかのように?「ダチョウの求愛ダンス」を始めたレイコ。・・・おっと、失礼、本人は朝焼けの中を自由に飛ぶ鳥のようです。5時27分。

圧倒的に美しい自然の中では、無駄な言葉はなくなります。ただ見つめるのみ。見つめる先はオレンジ色の富士山。レイコ右手、薄ピンク色の空の下は、駿河湾。5時25分。
いつも笑顔のレイコですが、自然の中での笑顔が一番輝いているように思えます。 オレンジ色が薄くなり、やがて墨彩画の世界になりました。左端から斜めに光が生まれてきます。 おはようございます。9月11日、5時58分。フェアリーテール、トレーラーハウス前に朝がやってきました。今日も一日、よろしくお願いしまーす!!

こちらは前日、9月10日夕刻の富士山。9月に入ってから、富士山の左側に素敵な形の雲が生まれるようになりました。

富士山から登る最高の朝日を浴びながら、すやすやの、サラ。後頭部で「太陽電池、充電してま〜す」と思うのは、親ばかかしら? レイコさんと同じくいつもニコニコ、そんでもってハイテンションのはんちゃん。この人も後頭部で「富士山パワー、充電してま〜す」なのかもしれないッス。
次へ(2003年10月10日)
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