2003年7月4日 ■ 伊豆アドのための、その一 「えぐり込むように漕ぐべし!?」

 寄せてはかえし 寄せてはかえし 
 小説「百億の昼と千億の夜」(光瀬 龍)では絶えることなき波音に無情を感じましたが、ここ岩地では・・・・・きゃっほ〜♪ あああああ、海はいいいいいぃ!!!! 6月15日、伊豆の岩地海岸でまりこは歓喜しました。この日だけは、梅雨がほんのちょっとお休みです。曇っていた空が少しずつ晴れていき、青い空が顔を覗かせます。それにつれて海も青さを増します。寄せてはかえす波音の、ザッパンザッパンがなんと気持ちいいことよ。
「気持ちいいでしょー♪」レース前に到着したばかりのマイパドルを抱えて、ご機嫌なレイコが砂浜にやってきました。う、黒っ! 3日ぶりに見る笑顔は黒さを増しています。実は本日の『伊豆・松崎町シーカヤックマラソン』の前に、クライミングやMTBなど『伊豆アドベンチャーレース』(7月11〜13日開催)に向けての自主トレを行っていたのです。なんだか黒さだけでなく、逞しさも増しているようです。
「おはようございます〜」。レイコと一緒に伊豆アドへ挑戦するチームターザンの、ゆかちゃん(菊池由花)とまりちゃん(長田麻里・なんと、いすわりまりこと誕生日が一緒)もやって来ました。彼女たちも、モチロン一緒に自主トレ中です。なんだか3人ともあちこち傷や青あざがあるんですけど・・・・・・。「ああ、MTBでひっくり返ったの」「藪で引っかけちゃって」「岩で打ったのかなあ?」なんだかみんな、ガキンチョみたいなんですけど・・・・・・。

 さて『伊豆・松崎町シーカヤックマラソン』は、伊豆の中でも早い海開きで知られている岩地海岸をスタートし、一旦北の荻谷崎をめざし、そこから南の波勝崎手前からまた岩地海岸に戻る、約14kmのコースです。本日の天気はまあまあなのですが、危険回避のため、ちょっとだけショートコースにするほど、結構な波が立っています。あんな大海に、あんなちっぽけな手漕ぎボートで行くなんて。行くのはいいとしても、さぞかし腕が疲れるでしょうに。スタートして1時間42分、タンデム艇のレイコが帰ってきました。どうでした〜?
「きゃははははっ。楽しかった〜。富士山キレイだったし、後ろとべらべら話しながら行ったし、岩場のキレイなこと、もーもーもー」おお、興奮してますね。そんで疲れなかったですか?「ぜーんぜん、ちぃっとも。だってゆっくりだったもん。ツーリングよ、ツーリング・・・・・・あれ、これレースだったっけ?」ガクガク。
 とはいえ、元々レース好きのレイコは「来年も出るわ!」と鼻息ムンムン。自分の艇ももうすぐ来ることだし、この勢いで伊豆アド完走、そんでもって来年は女子シングル優勝だあああ。

(まだ寒い朝霧から、初夏の伊豆に降りてきてその暖かさに心が震えた、いすわりまりこ)

この日は「海開き」も兼ねています。地元の方が竹を持ってきて結界を張り、海の神様へ向けての祝詞があげられました。伊豆下田乗馬クラブの馬が行く辺りからスタートとなります。

レイコが出場したのは「タンデムの部」。アウトドアショップ「SWEN三島店」に勤める伊豆アド出場経験者、石田徹クンが組んでくれたのです。タンデム艇もお借りしました。 はい、この女性3人で、チームターザンBチームとして『伊豆アドベンチャーレース』に挑戦しま〜す。で、由花ちゃんと麻里ちゃんもタンデム艇出場。実は3人ともバリバリの初心者で〜す。
スタートの合図を待つみんな。何故かレイコの艇だけが、前に前に出ています。フライングになっちゃうよ〜。「違うの。隣の人が”ぶつかっちゃうから先に出てね”って言ったの」 スタート前の精神統一か? いつも笑ってばかりのレイコですが、こんな時は声をかけるのをためらうほど真剣な表情になります。滅多に見られないので(!?)、皆様、よーくご覧になって下さい。 なかなか息のあったパドリングの2人。笑顔もさえています。(後ろの徹クンが、レイコのペースに合わせる腕の持ち主だからこそ。)
伊豆アドでもタンデム艇を漕ぐ予定の、由花&麻里。カヤックは初心者でも、2人はバリバリのアスリート。弱音なんぞ絶対に吐きません。そして、どんどんと技術を吸収していきます。うー、かっこええ。 空の上にデンっと浮かんだ富士山、そして海の上にゴミのように(例えが悪くてスミマセン)浮かぶカヤック達。見えるでしょうか? 出場者は波と波の間から富士を見ていたそうです。 海岸にゴールしたら、最後の砂浜ダッシュ! 地元の子供達がゲートを作って待ってくれています。その先にゴールテープが待っています。「早く、早く」のかけ声が可愛かったなあ。

早い海開きとはいえ、この日の水は充分に温かった。シーカヤックマラソンが終わったばかりだというのに、運動し足りないとばかり泳ぎ始めた麻里ちゃん。うーむ、25歳まで泳げなかった人には見えない・・・。

この日の夜9時過ぎ、真っ暗闇けっけ。夜間の装備チェックのため、山歩きに向かう由花ちゃんとレイコ。あのー、昼間カヤック漕いだんですよね・・・・・・。チームターザンB、この人達の体力、底なしですわ!

競技の後の宝探し大会。SWENさんが埋めた宝物をみんなで掘り出すのです。大きさ、深さもまちまちで、これが意外と見つからないのです。レイコ達は・・・・・・獲得ゼロ。
次へ(2003年7月21日)
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