◎8/24 Top Springs

8月24日(現地時間8月24日21:30)
今日はエリザベットの誕生日。ラリーも順調です

 今日もちゃんとトップスプリングスへ辿り着きました。調子も結構良かったです。
 今日あったトラブルは、やはりスタートからトリップ計が全く動かなかったことです。今、ICO(イコ)っていうバイク用のトリップ計のスペアを、リタイアした岩崎君から頂いたので、付けてもらったところです。明日からはこのバイク用の小さいのを見ながら行こうと思います。
 さて昨日も言いましたが、距離計がないということはどういうことかと言うと、運転手側の総走行距離計を見ながらナビをすることになるわけです。でも当然そのメーターは、ゼロじゃない。スタート地点に来るまで、起点となるその数は分からないので、スタート地点に来たその場から計算を始めなければいけないという。区間距離を足して足して足して、走りながら計算して、最初の数をマイナスしながら指示を出す、と。こんなにナビが疲れるとは思わなかった(笑)。
 他には特に問題はないんだけど、サスペンションでやはりちょっと音がしているので、気になります。でも今日は直線の多いフォレスター向きの道だったので、快調でした。

 相変わらず食事が美味しいの。野菜の焼いたのとか茹でたのとか、肉類はローストビーフとか。お昼も美味しいし。本当、こんなに太ったラリーは初めて(笑)。今日は加藤さんがカレーライスを作ってくれました。それも夕食前に。その後しっかり夕食も食べたので、こりゃ太るのは当然だな、と(笑)。
 給油時にはアイスクリームまで食べちゃった。パリダカではドラム缶がドーンと置いてあってそこで給油をするんだけど、オーストラリアンサファリは、ガソリンスタンドを使うので…。こんなに楽しくていいのかしら。
 空気は今日も澄んでいて、夕日も綺麗。星空はミルキーウェイが見えて、何とスゴイことよ。朝方はオリオンも見えるしね。今朝は寒かったけど、今夜は暖かいです。着々とダーウィンに近づいてる、という感じがしますね。

 今日は結構長距離を走ったのですが、その分リエゾンも長かったので、やっぱりあまり疲れていません。
 競技中、いっぱい車が止まっていました。やはり日を追うにつれて故障が多くなってきます。メカニックの人たちは大忙しです。
 昨日のレポートで心配していた曜子ちゃんは、昨日はドライブシャフトが折れたとか落ちたとか、今日はパンクだったけど、リムに傷がいっちゃったとか、毎日、満身創痍で帰ってくる感じです。

 エリザベットも毎日速くなっています。今日のコースは、砂こそないものの、フォレスター向きのコースだったのです。日本人とオーストラリア人のコンビがトップを走っているのですが、「この道なら、フォレスターでトップとれるよね。」と言い合ってました。
 もう、ビデオは撮るわ、砂まみれになるわ赤土だらけになるわで、にぎやかな一日でした。今日は私が怒りだして、「後何km」とか言いながらも大喧嘩(笑)。原因は些細なことなんだけど、「何でそんなにイライラしてるのよ!」「イライラしてるわけじゃないのよ。怒ってるわけじゃなくて、フランス人は皆こうなの!」という感じ。
 彼女は初めてだから、焦ってるんだよね、きっと。もっと速く、もっと速くって、1台に抜かれる度にキーッ!となっちゃって、抜き返そうとするのね。で、私は「どうせまた抜かれるんだから、冷静になりなさい」って言うんだけど。ん〜、何だかラリーの講習会をしてるみたい(笑)。
 彼女も後で「ありがとね」なんて言ってたけど、ラリーのノウハウっていうのは本当に沢山あるのよね。キーキーしてちゃ駄目とかね。そう思って「冷静に」と言うと、「フランス人は皆こうなのよ」って。…まぁ、確かにそうかも(笑)。

 今日はダストの多い日で、その後2輪を1台抜いたのですが、彼女は抜き方が分からなかったみたいなので、「抜くならもっと近づいて!あなたね、これをパリダカじゃ200人抜くのよ!」と教えてあげました。抜く時、合図にクラクションを鳴らしたりするんだけど、聞こえないことも多いの。おまけにダスト(砂煙)で相手の車が見えないので、彼女は怖がって。こういう時は、近づいていくことでダストが無くなって、相手の車が見えるようになるのです。だからエリザベットに「GOGOGO!!!」って発破かけて、彼女はもう「怖いーっ!」って言いながら、何とか横に並んで。こうして、彼女は抜き方を初めて知ったのでした。
 オーストラリアンサファリにはコールというシステムがあって、4輪同士は無線で繋がっていて、「○番さーん、フォレスターが抜きまーす」と伝えられるのね。そうすると相手も横に避けてくれるので、とても便利です。ただ、2輪と4輪の間にはないから、良い練習になりました。
 彼女にはとても良い勉強になってると思う。ラリーをしていくには、まだまだ壁がいくつもあるから、毎日が勉強です。でもやっぱりF3のドライバーだけあって、彼女もどんどん速く、上手くなっています。

 ……で、誰を抜いたのかな〜?と見てみると、何とケビン・シュワンツだったのだ(笑)。

 シュワンツ、12位くらいだったんだけど、彼も疲れてるみたいなのね。キャンプ地に着いてエリザベットにマッサージをしていたら、シュワンツがビール片手に「僕にもやって」と言うので、ビールを1本いただいてマッサージをしてあげました。ビール1本でシュワンツの肩もみをする女・レイコ(笑)。その後も2、3人、ビールと引き替えにマッサージは続きました(笑)。

 今日はエリザベットの31歳の誕生日。歩く度に皆に「おめでとう」を言われています。明日は距離もちょっと短く、コースも石が大分減ってパンクの心配も無くなってきました。でも気を抜かずに頑張っていこうと思います。それでは、また明日。

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